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去年の四月のあの人

四月!
遂にようやく、ようやっと、待ちに待った四月!
感涙。どれだけ三月が辛く長く苦しい月だったか。
年度末ってこれだからなぁ。
とにもかくにも三月が終わって、四月を迎えられた事に感謝だ。


エイプリルフールは私にとっては重大イベント。
毎年必ず嘘をつく。
今年も何人かに嘘をついた。
いやぁ、楽しい。
本当にこの日は楽しい。

さて、これから書くのはノンフィクション。
昨年四月の出来事。
今更…?という古いネタだが、忘れられない出来事なので、書いておこうと思う。


あれは四月のとある土曜日。
土曜出勤していた。県立の某高校の通信制の生徒さんに、一人一人に合った教材を発送する作業。
500人近くの生徒さん分、まさにその人数通りの種類を間違わずまとめて用意する、手間のかかる面倒な作業なのだ。


朝からそれを事務所の社員とバイトさんとで片付け、意外に早く終えた15時過ぎ。

裏の倉庫から事務所に戻り、デスクワークを始めた頃、

あー15時休憩とりたかったー、と内心思いながら、私はパソコンをいじったり書類を書こうとしていた。


その時、事務所のドアが開いた。


中年の白人男性が恐る恐る入って来た。


え?


社内のみんな固まる。

すると外人さんは言った。


『ココハビジネス○▲□×デスカ?』

は??!

正直、この外人さんはあまり日本語が達者ではなかった。


え、何?何て言った??
みんな聞き取れてない。

女性で近くにいたのが先輩。
すぐに外人さんに近寄り、

えーっとビジネス??

と、ど日本語で復唱する。

『ビジネス○○○○○▲▲▲ハココデスカ?』


ようやく聞き取れた。
そして外人さんが持っていた地図を先輩は受け取った。


聞いている私は、ビジネスとつくので、会社の近くの専門学校が名前が変わってビジネス何ちゃらかんちゃらになって、その学校に行きたいのかと思った。

はたまたビジネスホテル?この辺はちょっとそういう宿はないエリアだから、迷い込んでるのかな??


私の背後にいた別の女性の先輩が、パソコンでカタカタと


ビジネス○○○○○▲▲▲…とYahoo検索し始めた。


あ、これ?

地図を持った先輩と私はその地図を見る。
手書きの地図だ。
確かにこの辺り。会社の近く。
こんな名前のとこあるっけ??

ネットの情報を見る。
まさにそこだ。
えー、あの角の隣?
そんな名前だったんだー。
と、先輩達と話し、すぐに外人さんに先輩が説明するために外に出た。


知らない外人さんを案内するのは心細かろう、それに外人さんも異国の地で迷って不安やろう。
と、女性三人でその外人さんを案内した。


こっちですー!

あのあの、あそこのー!

あ、あの看板!


ビジネス○○○○○▲▲▲!!

ここですよー!


かなりデカイ声で案内した。

外人さん、控え目な声でアリガトウと言ってる感じ。
シャイな人だ。


外人さんを見送り、良いことしたなと三人で会社に戻ってた。

あんなとこに
ビジネス○○○○○▲▲▲とかあったんですねー。
確かになんかあの看板見覚えあるわー。
何回も前通ってるのに気付かないもんやねー。


などなど、また大きな声で話しながら。

会社を見ると男性社員が、ドアからトーテムポールのように顔を並べて私たちを見ている。

大丈夫やった?


そんなに心配なら男性が案内すればいいのに!

と、思った。

ビジネス○○○○○▲▲▲って、

ゲイのハッテンバよ。

は??!


事務所にいた男性達も、外人さんが言った言葉をすぐにパソコンで検索したのだ。
そして検索結果の一番上に出たのはビジネス○○○○○▲▲▲のホームページ。
そこにはゲイのハッテンバとわかりやすく書かれてある!

え?!!!


さっき検索した先輩は、二段目の検索結果を選んで見たのだ。
そこにはハッテンバとは目立って書かれていない。


ハッテンバとは?

読者様すみません、そこはナニかで調べて下さい。

男性達はその事実に凍りつき、動けなかったのだ。

そうとは知らず、私たち女性は大声でそこの名前を連呼し、指差し案内した……


外人さんはその日本語で手書きされた地図を渡されて、日本人の男性と落ち合う予定だったのだろう。
そしてこんなへんぴな場所で迷ってしまったわけだな。惜しい!もう少し手前だったのに。


そして女性三人にワーワー連れられてハッテンバに到着出来たわけだ。

女性三人ア然。


あそこそんな所だったの!!?!

確かに隠し扉みたいな感じだ。

私は下手すりゃあの扉を開けて、こちらです〜!と、しようかと思ってたわ!


この辺ってなんでそんな店ばっかと!??

まぁいい。
これも人助けだ。
ゲイだからどうだとか、そういう気持ちはない。
私の職場はそんな地域なんだ。


ただ、とても驚いた。

そしてずっと新鮮に思い出せる出来事だ。

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2013年04月01日 20:00に投稿されたエントリーのページです。

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