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あのパスタ屋とチーズ屋……

社会人になり、接客などを仕事でするようになると、どういう風にしなければならないかがわかってくる。
敬語や格好、態度。

逆に自分が客として、こんなお客様なら嬉しいな、こんな風に喜んでくれたらありがたいなと思ったりもする。

店員さんに不手際があってとても悪かったと謝っている時は、仕方ないなと思うし、たまにはこんな事もあるだろうと、こちらも気をつけようと思ったり。


しかし


この店員はどうしてこんななんだ?!
と、怒りが消えない時もある。

あまりにもその無礼な応対に驚き、何も言えずにスゴスゴと帰り、あとあと悔しくて悔しくていてもたってもいられなくなる。


腹立たしい…。
大昔会社の人とランチに行った近くのパスタ屋でのこと。
少し人気があるからって、接客に愛想が無すぎだった。いい歳したオイサンだったのに、忙しいからそんな態度なのだろうか。

ランチメニューを三人で食べた。
パスタとスープとコーヒー…。

周りを見るとみんな私たちと同じランチ。
しかしサラダも食べてる。
あら?
私たちもうコーヒーなのに、サラダ食べてない!
昼休みの時間もあるしそろそろ帰らないと、とレジに行ってそのオイサンに言った。
ランチにサラダついてるんですか?

はい。

私たち、食べてないですよ。

あー、じゃあ今から食べます?

…この言い方!謝りもせずにムッとして。逆ギレか!!
しかもこのオイサン、店長だった。ふざけんな!
腹立たしい気持ちを抑え、

結構です!

と、言って帰った。ランチの代金は普通に、サラダ代引くなどなく、千円。


あの店二度と行くか!
そしたらそのうち潰れた。
だろうね!

そしてまたそんな失礼な店員に出会った。

某有名百貨店の地下にあるチーズ屋。
本店は別にあって、そこに出店している。

勘米さんちで飲もうという日で、手ぶらで行くわけにはいかないので、チーズを差し入れに持って行こうと思った。
私はその時、体調不良でお酒を飲まないようにしていた。
チーズはワインによく合う事はわかっているが、アルコールに合わせなくても美味しく味わえるチーズが食べたかった。


そのお店を偶然見つけて、近寄ると四十代夫婦が会計を終えるところだった。
夫婦を見ると、安定した生活をしてます。と、いう感じが溢れている。

そして店員がその奥さんに言ってる言葉が耳についた。


チーズの事、よくご存知なんですねぇ。
どんなワインに合わせるとか、とても参考になりました。
よく知っている方とお話しさせていただくと、僕たちもとても嬉しいです。また来て下さい、ありがとうございました。

そしてそこにヌッと現れた私。
ワインは好きだがワインの知識ほぼナシ。

いらっしゃいませ。


あのー、ソフトドリンクにも合うチーズはどれですか?

え?


お酒飲まないんで、ソフトドリンクにも合うチーズ…


と私は謙虚に尋ねた。

えー、ソフトドリンクってたくさんありますよね。なので、そういったご質問にはお応え出来ないですねー。

…?
あー、じゃあお茶とか。


店員なぜか半笑。
しかも私の言葉を聞いてない。


ソフトドリンクの種類がたくさんあるようにチーズもたくさんあるので、どれに合うというのは僕たちでは、ご紹介出来ません。


私はイライラしてきた。


あの、ここにあるバラエティセットとかはどうなんですか?
と、聞いたら

あー、その中には合うものが入っているかもしれませんね。全てではないと思いますが。

そして私が尋ねてもいないチーズのウンチクをべらべらと話し出した。


こちらがわにあるチーズは………
そちらが………
あ、そちらのは高いチーズなのでー。
なので、ソフトドリンクに合うというチーズでお探しでしたら、ご紹介出来ませんねーー。

頭にきたのでふざけた質問をしてやった。


こん中で一番美味しいチーズどれですか?

私はもう買う気はなかった。
一番美味しいチーズという、個人差のある答えをどうこの男は説明するのか、きっと腹立つ事を言うだろうと思ってそう質問した。
案の定そうだった。


僕が好きなチーズはクセが強くて、一般の方が美味しいと言うとは思えないのでー、ご紹介出来ませんー。


あっそ!!!

心の中でそう思い、その場を立ち去った。


怒りがドンドン沸点に近づく。
言いたい事は山ほどあるのに!

大体なぜ、アルコールを飲まない人が楽しめるチーズがわからないのか?
アルコールを飲めない子どもや病人はチーズを食べてはいけないのか??

それになぜ紹介出来ないとばかり言うのか?!
商品についての質問をしているのに、主観ばかりで跳ね除けて、お客よりも高い位置から話し、その態度は何なんだ????!!


この店員はチーズが好きなんだろう。
それはわかった。
しかし接客知識はゼロだ。
それに商品知識もない。
商品知識があれば、どんなお客にもどんなものがいいのかわかる。

私の仕事は本屋。
もし、私の前に

本が読みたい

とだけおっしゃるお客様が来られたらどうするか。


それならこちらから尋ねる。
どんな本をお探しですか?
贈り物ですか?
何かでその本をご覧になられましたか?

聞きたい情報はたくさんある。
それから絞込み、
面白い本…と言われたら
今旬の笑えるギャグ本を調べる。
そうじゃなく、面白くためになる、教養になるような……


こういう情報だけでも、少しずつお客様の要求に近付いていく。

あの店員は、お客の言葉を聞かない。
ワインとチーズの知識がある人だけが、彼の中のお客なんだ。

美味しいチーズという質問に対して、新作のチーズや人気のあるチーズを答えてくれればよかったのに。クセが強いってわかってるのにそれだけが美味しいと思うのかあの店員。意地悪すぎる。
きっと私に売る気はなかったんだろう。
腹立つ!


二度と行くか!!


と、歩いてたら、
チーズのお店から少し離れた所で明太子の試食をしていた。
福岡県民の私は、特に試食をする気にはなれなかったが、そこの店員のマダムがとても感じが良く、

今日明太子特売なんですよ、食べてみて下さい〜


と、目の前に試食のスプーンを差し出したのでいただいた。


美味しい。やっぱり博多は明太子だな。


さっきのチーズの件で打ちひしがれ、ズーーーンと沈んだ気持ちだった。

明太子かぁ…でも勘米さんちで鍋やるって言ってたしなぁ。福岡で明太子の差し入れもなぁ……。


店員のマダムに伝えた。
今から鍋パーティなんですよ、差し入れに何か持って行きたいんですけどね、明太子は………鍋には……。


明太子のお店に失礼なことを言ってしまってるな、と思い声も小さくなる。


マダムは

ああ、お鍋。。。そうねぇ……


しばらく商品を眺めていた。


あ!これどう?鮭!
明太子の液に漬け込んだ鮭のアラ!美味しいのよー!鍋にも合うし、焼くだけでも美味しいから!


ほ!
なんと!
こういうの求めていたんです私は!!!


即買った。

こういう人から買いたかったの!

チーズ屋の一件があるから余計にいい人いい店に思える。

気持ちよく買い物が出来たと思わせる接客をしてもらえた。

接客一つで売上、利益を増減させる。

お客様の気持ちに寄り添う接客接遇がもっと私も出来るようにならないと。
どちらかがムッとして、少し意地悪になると、相手もなんか意地悪で返したり。鏡の法則だ。
大体店員側がお客様にムッとした態度をとることは、あまり考えられないんだけどなぁ。


まだこのテーマは語るべきだな。

次回にもつづく。

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2013年01月31日 23:20に投稿されたエントリーのページです。

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