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夏の思い出のかおり

残業終わりの帰り道、会社の近くのダイニングバーの前を通ったら、蚊取り線香の匂いがした。


そこからブアーッと頭がどっか行ってしまった。


どっか行きたい。

もう理想的な夏の日々を過ごしている自分を、ぼんやり想像していた。


私はどうやら小さい頃が楽しかったようで、小学生くらいの自分で考えてしまう時がある。


夏、広島の夏は恐ろしいほど暑かった。

夏休みの日曜日、TVから甲子園の高校野球が流れている。
宿題を適当に終わらせて、扇風機の近くにいる父とTVを見てる。


夕方になり随分涼しくなると、ひぐらしの鳴き声が聞こえてくる。

母が蚊取り線香を焚く。
涼しい風がその香りを揺らす。


夕飯を終え、お風呂も上がり、寝巻を着て濡れた髪の毛のまま姉達と騒ぐ。

母に叱られ、お布団をひく。
ゴザをひき、タオルケットをたたんで足元に置く。

父はお酒を飲んでいい気分。

もう寝る時間。

明かりを消すと、網戸から少し風が入る。

月や星がたくさん見える。
きっと明日も暑いんだろうな。
虫の声を聞きながら、すぐに眠りにつく。

ああ、そんな日々はもう戻らない。

これは理想的な過ごし方だけど、昔過ごした夏休みのある一日だろう。
その時は、その幸せに気付いていない。
幼い私がわかるわけがない。


蚊取り線香は今は我が家では使わなくなったが、この香りを嗅ぐといつも昔に帰りたくなる。

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2011年05月24日 21:08に投稿されたエントリーのページです。

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